ほんわかやさしい気持ちになるみかん。
中本さんの果樹園は熊本でも海沿いの天水町にあります。河内から天水にかけて海からミネラルたっぷりの潮風が通り抜け、斜面一面に太陽を浴びる柑橘の名産地。このみかんは、人間が喜ぶことを知っているかのような自然な甘さ、コク、それを際立たせるまろやかな酸味を持っています。食べると思わず笑顔。一度食べたら忘れられないこのやさしい味わいに「癒し」を感じます。
「劇薬使って体を台無しにした人もたくさんおりなさる。」と農薬の危険性を強く感じ、「安心な食べ物を食べてもらいたい、自分たちも環境も守りたいという」強い信念の下に、その年の気象条件により一般の基準と比べて3割から5割以上も農薬削減に努めています。
使うのは自然のエキス。木酢液(カシやナラの木を炭にするときに煙を冷やした液体)に、無農薬のにんにく、唐辛子、胡椒、ミネラルとアミノ酸がたっぷりが含まれる青魚の魚腸や牡蠣の殻などをそれぞれ漬け込んだエキスを作ります。そして、時期によって変わる病害虫対策や成長促進などでこれらを使いわけて果樹園に散布しています。この自然のエキスが果樹を生き生きと健康に成長させ、滋味深い果実を育みます。この農法は、農家のバイブルとも言える「現代農業」にも多く取り上げられるほどの独自の栽培方法です。今では志を同じくする仲間とグループを作りこの農法での安定供給を目指しています。
異常気象を真正面から受けてしまう農業ですがと日々小さな努力を積み重ねる素晴らしい生産者です。農薬をギリギリまで減らし、9月から収穫までは農薬は使っていないので見た目は美しいものではありません。しかし、その分、味も風味も安心もぐっと高くなった果物です。
カラダにすっと入ってくる忘れられない味。きっと中本さんの柑橘類の虜になると思います。
|