凍み大根の作り方
凍み大根とは、寒の入りのころに、雪の中で貯蔵していた雪下大根を掘り起こし、皮を剥き、下茹でして、寒風のある場所や、軒下などに吊るしておきます。夜間から朝方にはカチカチに凍り、日中はそれが融けて、水がぽたぽたと落ちます。これを繰り返すことで水分が抜けて、およそ1カ月半ほどをかけてカラカラに乾燥させます。これが凍み大根。水で戻して、煮物にする凍み大根の煮物は格別。郷土の味となります。
凍み大根の作り方(山形に伝わる方法)
準備するもの
・大根
・大鍋2つ(茹でる・冷やす)、包丁、皮むきピーラー、ビニール紐、竹串、物干し竿など
凍み大根づくりの手順
- 大鍋にお湯をわかしておく。温度は80℃がベスト。
- 大根は皮を剥き、上下半分に切り分け、それを縦半分に切る。
(大根1本を4本、太いものならさらに半分に)。
- 大根を鍋に入れて、温度が80℃になったら取り出す。
- 竹串の先にビニール紐を当てて大根の上から2cmのところに紐を通して縛る。
ビニール紐は長さ50cmほど。反対にも同じように大根をつける。
- 冷たい水に1時間ほど漬ける。
- 物干し竿に吊るす。
- カラカラに干しあがったら完成。
夜に凍り、日中とけて、水が滴る。これが繰り返されて乾燥していく。
凍み大根づくりのポイント
- 一年で一番寒い時期に行う。
- 氷点下にならないときは、冷ましたのちに冷凍庫で凍らせてから吊るす。
氷点下にならない地方では、タオルを絞ったような形になったり、赤く変色する場合がある。
どうしても作りたい場合は、日中は外、夜間は冷凍庫に入れて少量をお試しください。
※融けた水は糖分を含んでいるのでべたべたします。新聞紙などを引いて。
- 白く仕上げたいときは、4時間ほど水に漬ける。
糖などの養分が抜けて、きれいに仕上がる。
その逆は水に漬ける時間を短くする。
※清流に長くさらして作る方法があるがとても白い。
※水に漬ける時間で味と仕上がり具合がコントロールできる。
- 最後の仕上げに、室内に入れて扇風機に当てると仕上がりが早い。