凍み大根の通販
凍み大根とは、寒干し大根とも呼ばれ、厳冬の2月頃に、雪のなかで甘くなった雪下大根を掘り起こし、下茹でしてから、水に浸し、紐でくくったら軒下につるしておきます。すると、「夜は凍り、日中に融ける」が繰り返されて30〜45日ほどでカラカラに干し上がります。まさに天然フリーズドライ製法。郷土料理「凍み大根と身欠きニシンの煮物」は田植え料理として長い間、雪国農家に愛されてきました。旨味と養分が凝縮した凍み大根は、昔ながらの健康食。心あたたまる、おふくろの味、郷土の懐かしい味わいが楽しめます。雪国山形の知恵が作った滋味風味をお楽しみください。
※凍み大根作りは、ここ山形のほか、東北の青森、岩手、宮城、福島、雪深い長野などで作られています。宮城蔵王では輪切りにした「へそ大根」、岐阜の奥飛騨では「寒干し大根」が有名。
●凍み大根の産地:山形県寒河江、蔵王、西蔵王、朝日町、真室川町
●お届け期間:2月下旬〜3月下旬
干上り具合次第出荷となります。ごくわずかな希少品です。
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●写真は参考に。色や形状などの干上り具合は、毎年天候によって変わります。半分にカットしたものがふんわりとしていて、四つ割りにしたものがぎゅっとしまった形になっています。
その年の気温や乾燥具合により色や形はまちまちです。保存中、茶色に変色しますが、大根のポリフェノールが空気に触れたり、糖が変化してできた自然らなではの色合いです。そこに滋味風味が生まれます。
凍み大根の作り方
凍み大根とは、気温が氷点下になる日が続く極寒の地方ならではの伝統保存食(乾物)。
一年で一番寒い大寒を迎えた山形。この日は晴れ。だから放射冷却によって、いつもよりも寒い。こんな日に大根の生産者の武田さんを訪ねた。
車から降りるとキンと冷たい空気。足元は雪が凍ってガリガリ。作業小屋の向かうと湯気がもくもくと立ち篭めて、とても甘い香りがする。おでんの香り、それよりももっと甘い香り。まるで"わたあめ"のような香り。でも、作っているのは「凍み大根」。
凍み大根の作り方は、雪の中で甘く熟成した「雪室大根」を収穫するところから。
雪から掘り起こすのも重労働。その大根を畑から小屋に持ち帰り、泥を落とし、葉を切り落として水洗いをする。ここまでくると手も足も冷えきる。ストーブには大鍋でお湯を沸かしておく。
つぎに、その大根の皮を剥き、半割りし、それを四ツ割りにして鍋で二時間ほど茹でる。「あつっ」と漏らしつつ、鍋から大根を取り出して串で穴を開け紐を通す。それを一度水にさらしてから陽当たりよく風のよく通る場所や軒下に吊るす。
軒下に吊るされた大根は、朝方にかけてカチカチに凍り、日中には陽が当たると、水がぽたぽたと滴る。これが繰り返されることで大根のもつ旨味や栄養はじっくりと凝縮されつつ、最後にはカラカラとなります。
仕上がりまで2か月もかけて乾燥させる伝統製法です。まさに極寒の風土の力を活かした天然のフリーズドライ製法。
<凍み大根を少量を作る・ご自宅で作る場合>
氷点下にならない日が続くのであれば:水にさらして租熱をとったあとに冷凍庫で凍らせから干すとよい(状態によって何度か繰り返す)。凍み大根の詳しい作り方はこちらへ
この凍み大根を使った代表料理が「凍み大根と身欠きニシンの煮物」。
昔は田植えには欠かさず持っていったそうで、保存食が生み出した海と山と畑の滋養が混然一体となった料理なのだからその料理の力に頷けます。当時はどんなにご馳走だったか。
凍み大根は日本人のこころを和ませてくれる。
自然と農の営みに感謝するこころも沸き起こる
凍み大根の昔と今・・・
山形の武田さんをはじめ、東北、北国の農家の人たちは、今よりも重労働だった春の田植えに、おにぎりと漬物、そして凍み大根の煮物(田植え料理)を必ず持っていったといいます。それほど貴重な栄養源で「田植え料理」とも言われていました。雪国の暮しでは、漬物作りや雪室保管、凍み大根作りは食料を確保するための生活に直結した農家の知恵でした。しかし、今では冬でも簡単に食料が手に入る時代。保存食を作る必要性はなくなり、武田さんの周辺でも厳しい冬に手間と時間のかかるこの伝統保存食作りをする農家はわずかとなっています。それでも、この美味しさ、郷土の味を知ってもらいたい、守りたいという想いから家族三世代で作り続けています。先日は、お孫さんから「ちゃんと見てねえと覚えられない」と頼もしい言葉が聞けました。
凍み大根とは、伝統保存食(乾物)です。
凍み大根は伝統保存食。カラカラに乾燥した乾物なので、そのまま長期保存することもできるので、使いたいときに使えるのも利点です。栄養価も高く、また食べたい、と思える秀逸な食材です。
忙しい現代に、あえて一晩かけて"戻す"など下ごしらえが必要な料理をすることで、いつもと違った何か感じられるかもしれません。農家の手作り品で、郷土の味覚、おふくろの味、昔ながらの健康食を、どうぞお楽しみください。
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凍み大根の保存方法
- 乾物なので湿気を含ませなければ長期保存が可能です。
- 直射日光・高温多湿を避けた場所で保管してください。
- 長期の場合は密封し冷凍庫などで保存ができます。
凍み大根のもどし方(下ごしらえ)
- 凍み大根を水で洗い流してから、水に一晩つけておくだけ。
時間がないときは、ぬるま湯に1〜2時間ほど漬けると戻ります。 - 凍み大根を触り、やわらかさを感じる程度になったら手で軽く揉みます。
- 気になる部分は取り除き、軽く絞り水気をとり、切り分けて煮物の具材にします。
これぞおふくろの味。
凍み大根と身欠きニシンの煮物のレシピ
凍み大根を使った料理では、山形の郷土料理「凍み大根と身欠きにしんの煮物」、「たけのことの煮物」が代表的。人参、じゃがいも、昆布、こんにゃくなどを入れ、じっくり煮込みます。他の具材の煮え方を調節しながら、「味付けを少しずつ濃くしていくことがコツ」。圧力鍋を使うとおいしくできます。
凍み大根を噛み締めると、滋味深い煮汁がじゅわっと口に広がり、独特の食感とともに、じんわりと体に心に染み渡ります。
味付けや具材は各家庭で異なりますが、保存食を中心にしたレシピをご紹介。
<凍み大根と身欠きニシンの煮物の材料>
●凍み大根 ●身欠きニシン ●日高昆布
○干し椎茸 ○凍み豆腐 ○こんにゃく ○彩りに人参、絹さやなど
※●は欠かせない具材です。
※たっぷり食べるときにはじゃがいもなど。身欠きニシンが苦手な方は、鶏肉などで代用。
※具材は作る量とバランスを考えて。4人分で凍み大根2本、身欠きニシン4本くらい。
<凍み大根などの下ごしらえ>
凍み大根、凍み豆腐、干し椎茸、昆布、身欠きニシンは、
それぞれ別の容器で一晩(夜に作るなら朝から)水に漬けておく。
※椎茸、昆布の戻し汁を使いたいので、水が多くならないように(大根の戻し汁もOK)。
※身欠きニシンは、本乾、ソフトでもOK。米のとぎ汁または砕いた米を入れて戻す。ソフトは熱湯をかけて湯引きするだけ。
※凍み豆腐はぬるま湯で3分程でも戻ります。戻したら水で押し洗いする。
◎こんにゃくは塩もみしてから茹でこぼしておく。
◎昆布は結び昆布にする。
<凍み大根と身欠きニシンの煮物の作り方>
・味付けのコツ:しょうゆ1、本みりん2、日本酒1を基本として、
最初は調味料を全量入れずに、水気が少なくなってから少しずつ足していきます。
- 鍋に干し椎茸(半割)、昆布(結び)、人参(乱切り)などを入れる。
- 戻し汁(昆布、干し椎茸)を入れて火をつける。
- 1に軽く火が通ったら、凍み大根(2cm)と身欠きニシン(5cm)を入れてふっくらと炊き上げます。
- 汁気がなくなったら火を止めて、少し冷まして味を落ち着かせたら出来上がり。
- 仕上げに、七味唐辛子や、オリーブオイル、ゆず果汁を数滴たらして。
<その他の凍み大根のレシピ>
こちらは凍み大根と鶏肉、椎茸、人参で
凍み大根だけの煮物でもとてもおいしく仕上がります。
大根の煮物や汁気をたっぷり含む高野豆腐の煮物、筑前煮、おでんなどをイメージするとレシピが自在に広がります。おすすめレシピがありましたら是非お聞かせください。
寝かせ凍み大根・熟成凍み大根?
これは、戸棚に入れたまま忘れてしまい、2年後に"発掘"されたもの。大根に残る糖分や旨味成分などがメイラード反応をおこして褐色になっています。熟成した味噌のようです。
袋からあけると香ばしい香り、食べてみると強い旨味。これは素晴らしい味わい。凍み大根だけを煮ただけでこんなにおいしいとは、大発見でした。
※ここでわかったことは、ぎゅっと縮まっているところのほうが色が濃い。つまり、旨味が強いともいえます。形状はふっくらしたものがよいのですが、旨味と云う点では、こちら(ぎゅっと絞ったような形)のほうが勝っているともいえます。これは凍み大根作りの茹で時間による成分の溶出の関係や、乾燥時間による差だと考えています。製造方法のヒントになりました。
凍み大根(寒干し大根)の栄養価 生の大根との比較
■生の大根 → 凍み大根
・カリウム:230mg → カリウム:3500mg(15倍)
・鉄分:0.2mg → 鉄分:3.1mg(16倍)
・カルシウム:23mg → カルシウム:500mg(22倍)
〜家森幸男先生(京都大学医学部卒業。医学博士)のおはなしから〜
武庫川女子大学国際健康開発研究所所長、京都大学名誉教授、日本かんぶつ協会会長
・高血圧はナトリウムを排出するカリウムが必要。
・凍み大根はカリウムが豊富。
・食物繊維は生で食べるより16倍。
・悪玉コレステロールを抑えてくれる。
・動脈硬化が防ぎ、腸内環境を整えることで肌の老化を防ぐ。
※テレビ「サタデープラス」より
凍み大根の本当の力
家森先生はカスピ海ヨーグルトなどを紹介したり、健康長寿の2大栄養素はタウリンとマグネシウム(ナトリウムとカリウムの関係)など「健康・長寿」をテーマに研究・活動され生活のなかで食育も重要だと提唱されています。
凍み大根の本当の力とは、海の幸、山の幸を旬の野菜をふんだんに使い、滋味あふれる食材と煮込んだ煮物になること。それぞれの食材には現代人に不足しがちな滋養に富み、工業的に作られた旨味を必要としない、本物の出汁の味わいがすること。
これを作る手間は愛情であり、その味はほっとできるもの。それを日々取り入れることが健康と家族の幸せを育んでくれるのだと思います。
だから、この凍み大根を絶やさないように作り続けています。
凍み大根レシピ・リンク
◎凍み大根の煮物 ◎凍み大根の煮物 ◎ にしんと凍み大根の煮物(田植え料理)
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その他、芋がらなどの乾物も取り扱っています。