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Toggle冷やし中華のタレは自家製で
▼冷やし中華はじめました~の季節がやってくると、案の定、冷やし中華が食べたくなる。別に抵抗する必要もないのだけれど、視覚情報の包囲網に舌に記憶されたパンチのある味が脳に蘇る。やっぱりシーズンに一度は食べるべきだと、店ではなく、自宅で作ることになる。
▼そこで一つ問題なのは、あの定番の具材でなければ「冷やし中華感」が出ないこと。ハムにきゅうりにトマトに錦糸卵に、、、。冷やし中華の麺を購入するときにその不足もついでに買わなくてはならないことも、ちょっぴり悔しい。
▼まず、その第一関門はスルーして、具材は、冷蔵庫にある余り野菜やお肉などを細かく刻んだものを使えば、毎回新しい味わいが楽しめる。誰が見ているわけでもなく、「〇〇風」と名付ければそれなりで、ちょっと外しても愛嬌のうち、と片付けられるのが家庭料理の醍醐味。しかし、こだわるポイントはこれではない。
▼なんといっても、あの味を取りまとめてくれるのは、やはり「例のタレ」の存在感のすごさなのではないかと思う。酸っぱくてしょっぱいけれど、包容力のあるとろみのある甘みに、ごま油の香りと味の重厚感も加わり、これを食べた瞬間に元気が出る。暑さでだらけた心も体もシャキッとする。当然、子供だって大喜びの味わいなのである。
▼これまで町中華や市販の冷やし中華のこの味をなんの疑いもなく、当たり前のものとして頼り続けてきた結果(あまり食べないですけど)、その味について深く考えてこなかったし、それ以上追及することもなかった。
▼先日、添付のタレを舐めてみて驚いた。びっくりした。仰天した。そのタレは極上に甘い。甘すぎる、、、。それなのに醤油などの塩分、お酢も旨味成分もばっちり効いていてメリハリ感の強い濃厚な味。流石です。そして喉の奥底にずっと離れない味が残る。みなさんも一度、タレだけを舐めてみてほしい。
▼50を過ぎた我々にはこの甘さはもう不要だし、逆に甘さや妙な旨味を減らして、自称「大人の味」として自己満足を極めたいもの。そこで、タレを自家製にしてみることに。意外にもそれ風で、それなりの満足感のあるものができた。
冷やし中華のつゆのレシピ 材料を入れて混ぜ合わせるだけ。
▼ポイントは、冷やし中華用に「蒸し鶏」を作り、底に残った「スープ」を使うこと。
冷やし中華のタレの分量(砂糖不使用・二人前)
●醤油 大さじ2
●りんご酢 大さじ4(穀物酢などならレモン果汁を加えて)
●ごま油 小さじ1
●はちみつ 小さじ2
●蒸し鶏のスープ 大さじ4
※ここに加えてもおいしいもの
生姜、にんにくすりおろし、胡麻ペースト、辣油など
▼ポイント1
具材にはハムではなく「鶏肉を酒蒸し」を使い、その汁を使う!
鶏肉の酒蒸しの作り方・・・鶏肉の重量の1%の塩、こしょう少々をして(できれば一晩寝かせる)、生姜やネギの葉を適量カットして鶏にのせ、日本酒を大さじ5をふりかけて、ラップをふんわりとかけてレンチンする(600Wで「3分」+「1分寝かせて」ひっくり返して「さらに3分」。そのまま「30分放置」)
※蒸し器の場合は「15~20分」ほど蒸す。粗熱が取れたら冷蔵庫で保存。
※八角や五香紛があれば隠し味に。
▼ポイント2
練り辛子よりも辣油がおすすめ
それは辣油に入っているさまざまな香辛料がつゆの味を複雑にしてくれるから。これで口飽きしない深い味わいに引き上げてくれる。ついでに割高ながら夏の長ネギがあれば刻んで具材の仲間入りをさせておきたい。
▼ポイント3
賢いおとなの食べ方で
麺類を食べるとき、しかも冷たいものを喉に通したいのだから、一口目から麺をずるっとやってしまいがち。冷やし中華の醍醐味かもしれないが。しかし、これは血糖値スパイク(食後高血糖)をおこしやすい食べ方。大人はそこはぐっと堪えるのが得策。ベジファースト、プロテインファースト、なにしろ気休めだろうが、麺にいかずに、炭水化物以外のものを先に入れておきたい。蕎麦もつるっといきたいし、低GIで知られているが、とはいえ炭水化物の塊。蕎麦のときも同様であることをお忘れなく。