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Toggle風邪や体調不良のときには消化吸収のよい具沢山のお粥を
▼風邪をひいたときに食べるものの代表といえば「お粥」。
そのほか、体調を崩したり、消化力が落ちたときにも「お粥」が一番。作るのは面倒と思いますが、病院に行き、待たされ、薬局に行って、、、よりもはるかに負担は軽いものです。
▼コロナやインフルエンザのようなつらい症状で、体がなにも受け付けないようなときには重湯やりんごすりおろし、なければゼリーでやり過ごしかありません。しかし、以降では栄養が不足します。
▼お粥は人生の最初から最後まで離乳食や嚥下食として日本人の命を支えてきた養生食で、昔からお粥には十徳があると云われています。
その昔をたどってみると、曹洞宗の仏典「摩訶僧祇律」(まかそうぎりつ)にある「粥有十利」(しゅうゆうじり)にあり、道元禅師が自身の「赴粥飯法」(ふしゅくはんぽう)で引用していたものでした。
▼仏教の大衆部に継承されてきた「摩訶僧祇律」には「粥有十利」としてお粥にはつぎの十徳があると伝わる。
一、【色】体の血つやが良くなり
二、【力】気力が増し
三、【寿】寿命が延び
四、【楽】食べ過ぎとならず体が安楽
五、【詞清辯】言葉が清く爽やかになり
六、【宿食除】前に食べたものが残らず
七、【風除】風邪を引かず
八、【飢消】消化よく栄養となって飢えを消し
九、【渇消】のどの渇きを止め
十、【大小便調適】 便通も良い
具沢山のお粥の作り方~簡単で懐が深い~
①鍋に、洗米した「お米1」に対して「水を7~10倍」を加える
②からだの奥底に響く「梅干しの種」数個と「昆布」などを加えて30分浸漬する。
③蓋をして中強火にかけて
④「沸騰したら弱火で30分」でできあがり。
※炊飯器は指示通りに。
▼体調を崩したときは水分の多い上記のおかゆのみにしておき、食欲が戻れば、たんぱく質も加えた具沢山粥にすれば滋養豊富で回復も早くなります。同じ手順で具材を加えるだけなので簡単に生命力、免疫力をアップしてくれます。
なぜ具沢山のお粥にする必要があるのか?
▼風邪で高熱になればエネルギーを大量に消費します。その燃料である炭水化物の補給は欠かせません。(高熱は免疫反応なので解熱剤はできるだけ使わないこと。38度以上の高熱がウイルスなどに抵抗できるエビデンスもあり。)
さらに、これを燃焼させためにはビタミンB1(脂質はビタミンB2)などの補酵素が必要で、白米に「雑穀」を加えてビタミンB1やミネラルを加えます。
ほかには、玉子でビタミンB2、免疫細胞の主原料であるたんぱく質を。豆腐も消化吸収しやすいたんぱく質ですのでおすすめ。
さらに、粘膜免疫を高める人参やかぼちゃなどの緑黄色野菜のビタミンACEを加え(お粥にレトルトスープを加えたり)。
そして、薬膳的に青菜やネギ、生姜を加えたいところです。
ごった煮の雑炊でも力になります
ご飯が炊けているであるのなら、余り野菜や乾物、余りの魚肉類(なければさば缶など)などを鍋に入れ「ごった煮」を作り、最後にご飯を加えてじやじやと煮込むだけの「おじや」も”食べつかせる”ための最高の一杯になるはずです。
意外と知られていない風邪をひいたときに役立つ栄養素は?
免疫細胞の白血球に必須でその能力を高めてくれるのは「ビタミンC」。
夏場はキウイ、冬場はミカン類などのビタミン豊富なフルーツをできるだけ摂取すること。ビタミンC豊富なアセロラ飲料や栄養補助食品のほか、具材例にあげた梅干し、昆布、さば缶、かぼちゃやにんじんのレトルトスープのストックは、ここぞというときに絶対に役立ちます。
【男性の方は特に】試作をしておくといざというときに役立ちます。
一度、元気なときに、どれだけ簡単で滋養のある食べ物なのか、具沢山のお粥を作ってみてください。これができれば、生きる力が強くなり、パートナーが寝込んだときのフォローにも役立つはずです。