「納豆」毎日1パックで脳卒中や心筋梗塞での死亡 2割減
朝食の定番メニューの納豆に関してある研究結果が発表された。国立がん研究センターの研究チームは、納豆を日常的によく食べる人は、死亡するリスクが低いとする研究結果をまとめた。
手頃な価格で栄養価も高い発酵食品「納豆」。3日、都内の納豆専門店では、ランチで納豆の定食などを楽しむ人たちの姿があった。
「もともとネバネバ系は好き」
「納豆が大好きで、週に3回か4回くらいは朝食べて、きょうは昼も(食べに)来ちゃうみたいな」
この納豆を日常的に食べる人は、死亡のリスクが下がるという研究結果が発表された。研究を行ったのは、国立がん研究センターのチーム。
国立がん研究センター疫学研究部、澤田典絵室長「(納豆などの)発酵性大豆食品を食べる人の方が死亡リスクが10%低くなるということが分かりました」
研究チームは、全国のおよそ9万人を対象に納豆やみそ、豆腐などを食べる量に応じて5つのグループに分類。およそ15年にわたり死亡リスクとの関連を追跡調査した。
その結果、納豆などの発酵性大豆食品を1日およそ50グラム以上食べる、最も摂取量の多いグループは、最も少ないグループと比べ、男女ともに、死亡リスクがおよそ10%低かったという。50グラムとは納豆1パック程度にあたる。
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街の人は、どれくらい納豆を食べているのだろうか。
学生「納豆食べます」「毎日食べます。卵ご飯に納豆をまぜてネギを入れて食べる」
夫婦「週3~4回くらい。冷蔵庫に適当にストックしておいて食べたい時にすぐ食べられるので」
今回、研究チームは死因との関連も調査。納豆を毎日2分の1パック程度以上食べるグループは、最も食べないグループより脳卒中や心筋梗塞などの「循環器系疾患」で死亡するリスクが男女ともおよそ20%低かったという。
澤田典絵室長「(納豆は)食品の加工の過程で栄養分の消失が少ないといわれています。そのため、より健康への効果が出たのではないかと考えている」
納豆が死亡リスクを低下させるという今回の研究。より確実性を高めるためには、ほかの複数の研究とも合わせて多面的な確認が必要だとしている。