認知症のはじまりは20年前から。今から生活習慣の改善が必要!

ガンよりも認知症が心配

▼日本人の死因ワーストは「ガン」。
ガンに対する将来不安を聞いてみると、早期発見やガンになっても「自分事」として覚悟できる、解決できる問題であるという答えが返ってきます。

▼それよりも不安なことは「認知症」だというのです。
それは「自分の意思」とは別に人に迷惑をかけてしまうことがその最たる理由です。私もそう思います。

80歳をすぎると5人に1人が認知症に

認知症は、70歳を超えると4%、75歳でぐっとあがり13.6%、80 歳で21.8%、85 歳を超えると41.4%、90 歳で60%の確立で発症します(認知症施策推進のための有識者会議)

▼自分が認知症になることは想像ができませんが、80歳になれば5人に1人以上は認知症になっているのです。これが現実です。

▼また、認知症の介護にかかる費用は年間に約100万円というデータがあります(生命保険文化センター調べ)

保険に入っているから大丈夫とか、そういう問題でなく、自分の意識とは別に、周りの人に頼らざるを得ない生活がはじまるのです。しかも、認知症の症状が出始めてから平均で6~7年で亡くなっているようです(公益社団法人「認知症の人と家族の会」)。つまり認知症介護費用だけでも600~700万円も必要になるのです。

人生の最後をこんな形で終わらせたくないと誰もが思うはずです。(映画「ぼけますから、よろしくお願いします」は御覧になりましたか

それでも、原因が解明されてきたことで、これからの生活習慣で予防できる可能性も高まってきました。

アルツハイマー病は、アミロイドβとそのAGEs化で加速する

▼まず「アルツハイマー病」は、脳に「アミロイドβ」(タンパク質)という老廃物が沈着してシミ(老人班)を作り、神経細胞を破壊したり炎症を引き起こして認知機能を低下させる症状です。
※次に多いのは脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)が原因で起こる「脳血管性認知症」。65 歳以下の認知症で最も多いのはこの脳血管性認知症(40代の働き盛りにも多い)も注意が必要です。

▼さらに「アミロイドβ」が「糖化」し「AGEs 化」すると「認知症」が「加速」してしまうのです。

認知症は発症するまで20~30 年かかる

▼認知症の研究がすすみ、認知症は発症するまで20~30 年かかるということがわかってきました。つまり、認知症発症前の50代からどのように過ごすかで「アミロイドβのたまりを抑制」し、発症を遅らせることができるのです(国立研究開発法人国立長寿医療研究センターもの忘れセンター長櫻井孝氏)

さらに認知症や老化は、食習慣の改善でも予防できることが分かってきたのです。(国立循環器病研究センター脳神経内科部長猪原匡史氏)

今回はここまで。次回は、認知症を促進させ、老化の元凶ともいえるAGEs化のしくみとその対策をご紹介します。

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