地鶏の鶏ガラスープの取り方・お雑煮の作り方
地鶏ならダントツのおいしさ!
鶏ガラで取った出汁(スープ)で作った醤油ベースのお雑煮は格別。
鶏ならではコクと旨味があって、金色に輝く、ぷくっと浮いた甘くて香りのよい脂が深みを加えてくれます。なんだか神々しい味わいながらも、その味に癒されてしまう雑煮ができるのです。「我が家の味」が決まっていないのなら、是非一度お試しください。これぞ「我が家の味」として定着し、毎年腕自慢の一杯になりますよ。
おせちは、五穀豊穣、子孫繁栄、無病息災、不老長寿、を願って作られるもの。
一年のはじまりであるお正月だからこそ「いただきます」が響く「本物の食材」を使った「あ~、おいしいねえ」と体中の細胞が喜ぶようなものを食べたいものです。
雑煮は地鶏がおすすめ
なぜ地鶏なのでしょうか。
○一般の鶏:運動をさせずにできるかぎり早く成長させる。「肉」を取ることが目的
○地鶏:元気に走り回れる環境で通常の倍以上の日数をかけて成長する
この違いがそのまま味の違いとなります。
※そもそも鶏ガラは高いものではありません。スープを取るのはとても簡単です。名古屋コーチンの鶏ガラ、比内地鶏の鶏ガラ、青森シャモロックの鶏ガラ、やまがた地鶏の鶏ガラなどを専門店で購入するか、ネット通販を利用して手に入れてください。
※粉末の鶏ガラスープの素、レトルトなどの鶏ガラスープの原材料を見れば違いは一目瞭然。鶏ガラ由来以外のうまみ成分が先に立ってしまう味に。別の機会にしましょう。
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鶏ガラスープで作る関東風雑煮のおいしいレシピ
お雑煮用の鶏ガラスープは、色も味もすっきりとした黄金色のスープにすると、醤油味によく合います。
<雑煮・蕎麦など和食向きの地鶏ガラスープの材料・分量>
地鶏 鶏ガラ 1000g(一羽分で300g程度)
水:3000ml
長ネギの青い葉の部分:100g(太い長ネギの1本分程度)
生姜:10g(皮つきスライス2枚程度)
昆布:10g(10㎝×10㎝程度)
★鶏ガラの重さ1に対して水を3倍、煮込む時間は弱火で2~3時間、3/4ほどに煮詰まります。
★鶏ガラスープはどのくらい煮詰めるの?
鶏ガラ1kg、水3リットルを入れ、弱火で3時間煮込んだ場合の出来上がりの量:2.25リットル。茹で時間は2~4時間、3/4~2/3程度。お好みです。
★出汁の出具合は時間で変わりますので、分量はおよそでいいのです(ガラ1羽分なら他も1/3程度)。
★このレシピは、鶏ガラを下茹でするので臭みが弱く、長ネギ、生姜は入れなくても。
★雑煮のスープの味付けに、白だしやかつお節などを加えても。
★鶏ガラ一羽分って何グラム?やまがた地鶏で1羽250g~300g程度です
★大晦日の忙しいなか、鶏ガラスープを取るからこそ、本物の味を楽しめます。31日には年越しそばの出汁(蕎麦つゆ:鶏ガラスープ+かつお+昆布+焼きあご+椎茸の戻し汁)に使い、翌日の元旦のお雑煮の出汁に使い、2日以降の雑煮の出汁は冷蔵保存したものを。
<黄金色の鶏ガラスープの取り方・下ごしらえ>
1 鶏ガラを解凍して(冷凍の場合)重量を計る。
2 鶏ガラを三つに分けて(鍋に入れやすい)水洗いする
首の根元のあたりを手で折って包丁で切り離す、肩のあたりと胴は関節のように動きます。そのまま手で折って切り離します(下写真参照)。
3 沸騰したお湯でガラを下茹でする(湯引き)。
お湯に入れて取り出すまで30秒ほど。これでのちのアクが少なくなります。
4 ガラを笊にあげて水洗いします。
背骨の脇など、「血合い」の部分を水洗いしながら、指で掻き出して、こそぎ取ります(歯ブラシなどを使っても)。
5 寸胴鍋にガラ、ガラの3倍の水、ネギ、生姜、昆布を入れて、沸騰するまで中火。
6 沸騰したら(20~30分ほど)アクをすくう。
アクをすくうときに脂はできるだけ残す。アクのような苦味はほとんどなく、まずいものではありません。
7 火を弱火にして、アクが出てきたらすくう。
8 2時間ほどしたら、味をみてください(3時間ほどで甘味が出ます)。
9 3時間で火をとめて、ガラを取り除いて完成。
<コメント>
※出汁を濃くしたい場合は、さらに煮詰めてください。
※脂の量はお好みです。仕上げのイメージに合わせて取り除いても。
※ガラには肉がついています。小骨がないか確認しながらスプーンなどでほぐして、皿に盛り、醤油を回しかけたら、おつまみ一品のできあがり。
※残りのガラを強火で煮込めば鶏白湯が取れます。スープや鍋に。
<鶏ガラスープの保存>
鍋ごと1時間ほど冷ましてから、別の鍋やペットボトルなどの容器に移し替えて、さらに水で冷やして、冷蔵庫または冷凍庫で保存します。なるべく早く、2日程度で使い切ります。瓶などに入れて保管したものを使用する場合は脂が固まっているので少し温めてから。
地鶏がおいしい!お雑煮用の地鶏にはこれがおすすめ
居酒屋の焼き鳥と、地鶏専門やきとり店で食べる焼き鳥では、味の違いが歴然ですよね。地鶏の肉を雑煮の出汁で煮れば、鶏のコクや香りのよい脂も加わり、より一層味を深めてくれます。鶏ガラで出汁を取らなくても、かつおだしベースの出汁で、地鶏のもも肉を茹でるだけでも甘い脂と香りが加わり、素晴らしい味わいのお雑煮ができます。