◆さくらんぼ「佐藤錦」とは

　原産は、トルコ共和国のヒンギス市。りんごや梨と同じ、バラ科の植物です。日本には、明治元年に北海道で植えられたのが始まりです。 　さくらんぼは、寒暖の差が激しい山形内陸部の盆地の気候にぴったりと合い、缶詰め用などで普及、定着しました。大正元年に山形の東根市の佐藤栄助氏が交配育成し、昭和3年に東根市の中島天香園で『佐藤錦』と命名されました。その後も、品種改良、栽培方法の改善が続けられ、全国に知れ渡るさくらんぼの最高峰の品種『佐藤錦』となりました。

◆さくらんぼは5月頃から見かけますがいつが本当の旬なのですか？

　さくらんぼは、ビニールハウスのなかで加温して育てるハウス栽培があります。5月頃に出荷され、価格は手間も燃料代もかかるので通常の3倍近く。つぎに加温はせずにビニールハウスで育てたものが出始め、6月上旬〜中旬に雨よけをしない露地物や山梨などの他産地のさくらんぼが出回ります。そして最後に主力である雨よけにビニールをかけたさくらんぼが出荷されます。一番味がよいのは、自然の力で育った露地物のはずですが、路地物は雨よけの前に出荷するため完熟を待たずに出荷されます（雨が降れば実は割れて病気に）。よって6月中旬〜下旬頃に出回る山形産のものが量と質においておいしいさくらんぼであり、価格が一番低いと言えます。

◆さくらんぼについて おいしいさくらんぼの選び方

　さくらんぼ選びに（当りの選び方・はずれのない選び方）は、2つのポイントがあります。お近くでお買い求めの際のご参考に。
　1. 　軸の鮮度がいいもの。
　2.　形や色付きの悪いものは、糖度が低く、味ののりも今ひとつ。
　ただし、同じ色艶でも、その年の気象条件、環境、生産者の育て方ひとつで味は驚くほど異なります。どうぞ、「当たり」に恵まれますように。

◆さくらんぼの食べ方

　せっかくのさくらんぼ。少しづつ長く楽しみたい、、、と思っていませんか？
　佐藤錦は、鮮度が重要。初夏の一時、一年でこの時期だけのさくらんぼです。思いきり味わえる幸せを感じつつ1〜2日でお召し上がりになるが一番です。食べ切れそうもないときは、名残惜しくても笑顔でご近所に。これがベストです。
　食べる前に1時間ほど冷蔵庫に入れ、薄い塩水でよく洗って食べるとおいしさが増します。（水洗いをしたあとに冷蔵庫にで保管するとすぐに傷んでしまいます）

◆さくらんぼの賞味期限、保存

　常温保管でその日のうちが一番です。しかし、すぐに食べられない、とっておきたい、、、という場合は、お受取りになったあとに乾燥を防ぐために密封して冷蔵庫の野菜室へ。3日から長くて5日くらいまでが限度です。それ以降は、実の軟化とともに糖度も落ちて「残念なこと」になってしまいます。購入してからの温度変化を最小にして果実への負担を少なくすることが鮮度保持の秘訣でもあります。