山と風に守られた産地〜福島第一原発事故をふりかえって〜
放射能汚染が心配な方に安心なお米を
福島第一原発事故による放射能汚染は日本を震撼させました。とくに妊娠中の方や小さなお子様がいらっしゃる方は、今でも不安を抱えていると思います。全国農法連絡会では、その方たちにも安心してお米を食べていただきたいと願い、このページを立ち上げました。
二重の自然要害と風に守られる
さて、原発事故以降、山形県の日本海側の酒田との関係をふりかえってみると、幸いにして二つの自然条件が守ってくれていたことがわかりました。
一つ目は、太平洋側と日本海側を中心で二分する奥羽山脈があり、これに平行して出羽三山、朝日連峰が続いていること。福島側から日本海側の庄内に向かってこの二重の自然要害に守られていることがわかりました。
二つ目は、3月に庄内地方に吹く風は、日本海から吹き込む北西風が多いということ。実際に3月15日から一週間の風向きを調べてみると北北西、西、西北西、北西、西南西、西、北北西、北、と続き、太平洋側からの気流を押し戻す風が吹いていたのです。
googleの航空写真で見てみる
全有連の自主検査 自治体の10倍厳しい精度でも「不検出」
そして、10月に収穫を直前にして、生産者を訪ねてみると「今年は鴨がちゃんと働いてくれたし、いい米が取れそうだ、刈り取り時期も最高の天気だ」と喜びの声を聞かせてくれました。収穫後に検査してみると(県による検査より10倍以上厳しい精度(検出下限値 各2Bq以下))やはり不検出でした。玄米で不検出であることを考えると、さらに表皮が取り除かれ、玄米に比べて1/5程度低いということから、ゼロに近い数字(事故前でも日本全国のお米から放射性物質が検出されているため)であることが想像できます。