寒鱈汁(どんがら汁)の作り方

寒鱈の通販とどんがら汁のレシピのページ

これだけの味をこれだけ味わえて、この価格。
鱈を鱈腹。家族の誰より自分が一番満足してしまいました。
待った甲斐がありました。

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<目次>

寒鱈で作る寒鱈汁(どんがら汁)、山形流は格別。

寒鱈とは

山形流の寒鱈汁(どんがら汁)とは

どんがら汁を喰らう

寒鱈汁の作り方・はじめに

寒鱈汁の作り方・具材・材料

寒鱈汁の作り方・下ごしらえ

寒鱈汁の作り方・手順

寒鱈の楽しみ方(寒鱈汁以外)



寒鱈で作る寒鱈汁、山形流のどんがら汁は格別。

これがどんがら汁

 山形では、寒の時期に極寒の日本海の大陸棚に産卵のためにあがってきた、脂がたっぷりとのったタラを「寒鱈」と呼ぶ。
 どんがら汁とは、その寒鱈をアラごと豪快に煮込んだ庄内の冬の味覚。鱈の究極のアラ汁である。


寒鱈(かんだら)とは 

寒鱈とはこんな海の沖合で獲れる

 日本海に面する山形県庄内地方。寒の入りから、強い寒気がなだれこみ、海は想像を絶する姿に。遠くからは重低音の地鳴り、雲が厚く重たい空、雪交じりで吹き付ける冷たく強い風、そして荒波が一体となって溶けだした鉛のようなうねりをみせる。車から降り、その場に立った瞬間から、髪はあおられ、手はじんじんと冷え、体はがたがたと震えだし、数十秒も耐えられない。

 こんなにも厳しい時期にも関わらず、沖合い100kmほどにいたこの魚は、産卵の体力をつけるために鱈場と云われる沿岸20km、水深200〜300mほどにある大陸棚に上がってくる。

 ここで、イカやタコ、ハタハタなどを貪欲に食べあさり、文字どおり鱈腹、まん丸と太る。このときの鱈を山形の庄内では「寒鱈」と呼び、庄内冬の味覚「寒鱈汁(どんがら汁)」として古くから食されてきた。

これが脂ののった寒鱈


山形流の寒鱈汁(どんがら汁)とは

どんがら汁は、たらちり鍋のように切り身を食べる上品で繊細な鍋とは別次元の料理。

寒鱈汁とは究極の鱈のあら汁 これがどんがら汁

 どんがら汁の基本は、寒鱈のアラと脂ののった肝を鍋でぐつぐつと煮立てる豪快な漁師鍋。濃厚な田舎味噌で仕上げて「お椀」でいただく「アラ汁」に近い

 青森のじゃっぱ汁、秋田のざっぱ汁など、他県のアラ汁に比べて、野菜は少なく、または一切使わずに、滋養たっぷりの皮やガラから滲み出たスープに濃厚な肝が混然一体となった汁。これを楽しむのが山形流。 

 ゆらゆらと湯気の立つできたての、あつあつのどんがら汁をお椀に盛り、仕上げに白子と「乾燥岩海苔」をのせる。滋養の高い白子と磯のふわりとした香りが加わると、さらに冬を乗り切る力が高まるような、うまさの極まった贅沢な椀となる。
 まさに心の奥底に響く味。
  これが山形庄内冬の味覚「どんがら汁」である(きっぱり)。

庄内出身の作家 藤沢修平も夫婦喧嘩の仲直りのために鱈料理を振る舞ったとの話しが残るほどの庄内 冬のご馳走。
※どんがらとは「胴とガラ」が訛ると「どんがら」と聞こえることから。
※鱈を使った鍋は、青森のじゃっぱ汁、秋田のざっぱ汁など、山形だけでなく、宮城、岩手を含む東北の海沿いの地域で楽しまれている真冬の味覚。



どんがら汁を喰らう 実況中継

白子は鍋で煮てもよし、煮たものを乗せてもよし。

 鍋の蓋を開けると、磯の香りをまとった湯気がぶわっと沸き立つ。まだぐつぐつと音を立てている。これをお椀に取り分け、岩海苔をのせ、ふーっ、ふーっ、として汁を啜ってみると、口のなかに日本海の旨味がどどーんと押し寄せてくる

 メガネを曇らせながら、一年に一度の味を体に染み渡らせる。

 ついで、白身をつまみ、それを口に入れてみる。この鱈の、引き締まって"ぷりぷりっ"とした食感に圧倒されてしまう。鮮度のよい鱈の身は鍋に入れると縮むのではなく、ふわっと広がるのだ。

 これまで口にしてきた鱈はなんだったのか。汁をぐっと飲み干し「もう一杯」

 さらに皮のついたガラを箸でつまみあげ、口に入れて、トロトロのコラーゲンをすする。頬肉は鶏肉のような強い弾力のある身が楽しめる。もうひとつ胃袋はコリコリとした食感があり、食感の宝箱状態になる。

 が、寒鱈汁の楽しみは、これだけではない。

 丸ごと一匹となると、超高級食材の「これ」がたっぷり楽しめる。もちろん鮮度がよいことが必須条件。

 まずは、鱈の肝「あぶらわた」。口の中でとろけ、この濃厚な味と食感は、海のフォアグラ。舌で受けた感触とその味はすぐさま脳に直行し恍惚状態。しばらく時間が止まる

 目尻が下がったところで、滋養たっぷりの白子「きくわた」へ。さすが産地直送ふだん目にする、だれたものとは格が違う

 湯通しして冷水にとると、ぷりっぷりっこれをポン酢でいただく。 とろりとした濃厚な滋養が溢れ出る。ここで冷や酒をくいっとやる。もう堪らない

 寒い日なら酒粕を溶かし入れておくのだが、体の芯から温まり、"じわり″と汗が滲み出る。

 そして、〆にはやっぱり雑炊。七味をふりかけた、これがうまい。

     

丸ごとだからこそ、このフルコースが楽しめる。

 しかし、寒鱈が届くのが判明するのは前日。予定変更を余儀無くされ、家族や友人の召集、当日の買い出し、、、冷や汗とともにアドレナリンが溢れ出る

 そうこうして、「我が家の寒鱈祭り」がはじまると、鱈一尾に振り回される日があってもいいじゃないかと思えてしまう。やっぱりすごいぞ、寒鱈。そごいぞ、どんがら汁。

どうぞ、どんがら汁を一度お試しあれ!


<本場の味 どんがら汁(寒鱈汁)ができるセット内容>
 当会のどんがら汁セットは、地元漁港の目利きによって仕入れられた寒鱈が丁寧にさばかれます。たっぷりの切身、アラ、超高級食材のあぶらわた、きくわたはもちろん、どんがら汁には欠かせない地元の乾燥岩のりを無料でサービス。だから人気。

岩海苔とレシピ付き
脂ののった鱈の肝(あぶらわた) 鮮度のよい切り身は匂いがしない 白子(きくわた) 寒鱈のアラは格別

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寒鱈汁の作り方・どんがら汁の作り方・はじめに。

 どんがら汁は、みんなで鍋をつつきながら食べるというより、鍋でガラの旨味と肝の濃厚な脂を引き出し、アラ汁のように、お椀に盛り、仕上げに乾燥岩海苔をのせて、その海の滋養をたっぷりといただくもの

〜庄内の冬は寒気が厳しく、北西の季節風が日本海を渡って、地吹雪となって猛然と庄内平野を襲う。ヒュウヒュウと鳴る吹雪の音を聞きながら家々は戸を閉め切って囲炉裏を囲む。こんなときの夕餉に一番うまいのが鱈のどんがら汁である。新鮮な鱈の頭、骨、鰓、腸 等を大きな鍋で地場の大豆味噌で煮る。この時絶対に欠かすことの出来ないのは肝臓を入れることである。アクの強いがらと肝臓の脂肪がえもいわれぬ濃厚なこくのある味を醸し出す。(鶴岡市芸術文化協会会長 日向文吾・鶴岡に伝わる郷土食より)〜

 どんがら汁(寒鱈汁)の作り方や具材はさまざま。同じ具材はなく、あそこはあんなものを入れるが、こっちはそうじゃない、酒田よりなら酒粕は欠かせない、鶴岡は、野菜は入れない、葱を入れたら葱臭くなる、内陸部は野菜が多くなってくるなど、「代々受け継がれた譲れない一線」がある。そこには新鮮な寒鱈を手に入れることが前提にある。

 このレシピは、産地直送で受取ったものを、味噌仕立てのあら汁をお椀として楽しみ、残ったスープに切身を入れたり、雑炊を作るなど、鍋を囲んで食べるイメージのオリジナルレシピ。ご参考までに。

<寒鱈汁・どんがら汁の具材>

  • アラ、切身、白子(きくわた)、肝(あぶらわた)、岩海苔が基本。
    そこに、長ネギ、セリまたは三つ葉を。

    ※セリなどがないときには、長ネギの細切りで代用する。
    ※切身や、白子、肝は、少し取り置き、他のお料理で楽しんでも。
    ※たっぷり食べたいときには、木綿豆腐や大根を入れる。
    ※青森のアラ汁「じゃっぱ汁」には白菜やごぼう、人参が入る。
     秋田(ざっぱ汁)、岩手、宮城でも寒鱈汁に野菜が入る。
  • 調味料は、昆布、日本酒、塩、味噌
    ※鮮度のよいガラをたっぷり使うときは、昆布さえも不要。
    ※寒い日には、酒粕を加えても。


<寒鱈汁・どんがら汁の下ごしらえ>

  • 長葱は、太めの斜切り、セリまたは三つ葉は5cmほどに。葉は最後の飾りに。
  • がらは、まんべんなく塩を当てて、霜降りしたら(熱湯をさっとかけて)
    水洗いで血合いなどをきれいに取り除き、笊にあげておく。
  • 胃袋は一口大に切り分ける。
  • 肝(あぶらわた)は一口大に切り分ける。
  • 白子は、水洗いし、キッチンばさみで一口大に切り分けて、湯通しして氷水にとり、笊にあげておく。

  ※これはクール便最短の翌日に到着したことを想定した下ごしらえ。
   鮮度(匂い)に合わせて塩の要・不要、霜降りの度合いを変える。


新鮮な寒鱈の白子 寒鱈の切身 寒鱈汁
寒鱈のガラ 寒鱈の肝臓「あぶらわた」 白身は厚く切る


<寒鱈汁・どんがら汁の作り方>

  これがどんがら汁

  1. 水を張った鍋に、切れ目を入れた昆布を2時間ほど浸しておく。
  2. 鍋に火を入れ、沸騰する前に昆布を取り除く。
  3. 水の5〜10%(鱈の鮮度)ほどの日本酒とひとつまみの塩を入れる。
  4. 「肝」を入れて 5分ほど 煮る。アクをすくう。
    ※肝を擦って味噌と一緒に溶き入れる入れるバージョンもある。
  5. 「がら」を入れてぐつぐつと 7分ほど 煮る。アクをすくう。
    ※頭に火が通っていることが目安。鱈のサイズによって変わる。
    ※大根などを使う場合はここで入れる。
    ※ガラは動かさないように。かき混ぜたりしない。
  6. 「長葱」を入れて、ひと煮たち させる。※豆腐を入れるときはここで。
  7. 火を弱めて、味噌を汁で溶いてから少しずつ入れる。
  8. 味が決まったら、人数分の白子、セリをのせて蓋をして5分ほど出来上がり。
  9. 箸でひとつずつ椀に盛りつけて、汁をそそぎ、仕上げに岩海苔をのせたら、どんがら汁の完成。海苔を崩し、最初の一口はその汁から。
  10. つづいて「切身」やお好みの野菜などを加えながら鍋を楽しむ。
    ※切身を先に茹でておき、9の段階で白身を加えてもよい。
    ※寒い日ならここで酒粕を加えても。
  11. 最後の〆には、日本海の滋養をたっぷり含んだ雑炊が一番でしょうか。
    鍋に残った身や皮のあるガラを味わい、細かいガラを取り除くか、別の小鍋に汁を入れて仕立てる。



    薬味に小口切りにしたセリ、岩海苔、七味、柚子果汁を垂らしても。
    デザートには爽やかな香りのネーブルがおすすめ。
    冬と春の栄養で風邪予防にも。

    ★寒鱈汁の神髄、究極の寒鱈汁は、鱈だけで作り上げた汁。



どんがら汁は、寒鱈のメスでも作れます。

 白子でなく真鱈子になるだけ、お得です。

寒鱈汁はお椀で 寒鱈汁は少量でも楽しめる

鱈子の醤油煮はお酒のあてに 鱈子の醤油煮はご飯のお供にも

鱈の卵巣 鱈子 煮るとふんわりと花が咲く

 真鱈子を持つ、メスはオスに比べて格安。白子がないだけでメスでもどんがら汁は作れます。味も変わりありません。鱈子を白子のように入れて。真鱈子の醤油漬けがうまい。真鱈子とこんにゃくや人参大根を使った炒め物、煮物もこころ温まる郷土料理

 酒粕入りのどんがら汁 

最後に寒鱈汁を楽しむコツ

 寒鱈汁を楽しむコツを。家で作るには、台所の窓を開放して鍋の前だけが温かいというシチュエーションに。そして、仕上がるころには、部屋の窓を開けて、ぶるっとくる状態を作っておく。バーベキューや芋煮のように屋外で食べるというのもありですよ。寒鱈まつりで実感。

本場「酒田日本海寒鱈まつり」の様子

酒田寒鱈まつりに大勢の客 寒鱈の解体ショー おいしい鍋

味噌仕立ての鱈汁 酒田寒鱈まつり 本場のどんがら汁

山形県庄内地方の郷土料理 山形の冬の味覚の代表

 

鱈汁の骨の髄まで啜りけり
岩谷塵外


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えっ、どんがら汁が食べたいのではない?

寒鱈が食べたい?

 寒鱈は、なにしろ白子、肝という高級食材を抱いているのだからお気持ちわかります。
 もちろんガラから出る味、コラーゲンも滋養たっぷりで素晴らしい。
 白身ですら漁港直送で鮮度抜群なのだから感動的。
 なにも、どんがら汁を作らなくても(すべてでなくても)よいのです。

どんがら汁以外の食べ方をご案内

  • 白子は・・・
    白子ポン酢、昆布出汁でいただく白子豆腐、椀物の種、天ぷら、ムニエル、バターソテー。
     
  • 肝は・・・
    味噌和え、甘辛く煮込んだり、酒蒸し、白身と一緒にソテーにしたり、ムニエルに。
  • ガラは・・・
    あさりを加えてアクアパッツァ、貝やイカ、エビを加えてブイヤベース、なにしろ、鱈のガラは秀逸。ガラだけでも幅広い旨味が引き出されます。
  • 切り身は・・・
    刺身、
    昆布締めが抜群。味噌漬け、酒かす漬け、フライ、ムニエル、蒸し煮、塩焼き、バターソテー、ガラも使ってクラムチャウダー風、クリーム煮、スープに。

    寒鱈の昆布〆は格別。アニキサスを覚悟の上で。


寒鱈について、こんなところでしょうか。

一匹の 鱈の料理の 何や彼や
高木 晴子



この時期しか味わえない寒鱈。どうぞ、ご堪能ください

その他取扱品目
10月山形青菜 11月酒田の干し大根 温海かぶ 山形のふじりんご・ラフランス 12月〜2月雪下野菜